花見山公園 人気の観光旅行スポットや名所を都道府県別に紹介

園芸農家の私有地

花見山公園は福島県福島市にある花卉（かき）園芸農家の私有地の名称です。
中心市街地から見て南東、阿武隈川右岸の渡利地区の丘陵地山腹に位置しており、所有者が公園として無料開放しています。

春に咲く様々な花

集落がある谷底平野にたつと、くるみ川流出部の殿上山も含めてぐるりと丘陵に囲まれているところで花卉園芸が営まれています。
春に切花用の東梅桜、梅、桃、ソメイヨシノ、レンギョウ、ボケ、サンシュ、モクレン、ツバキなどが地区一帯に咲き誇り、写真家の秋山庄太郎は「福島に桃源郷あり」といったほどです。
いまでは観光客も増加して、一般車両の通行も規制されるようになりましたが、その代わりシャトルバスのバス停や観光バス駐車場などが設置されています。
地区ないには遊歩道などが整備されて地区内を流れる川の護岸工事も行われています。
バスを降りてからの景色は、思わず感嘆の声をあげてしまうほどだといいます。
公園の花々は商品として出荷するためのものでもあり、「美しい花をみんなで楽しんでほしい」という気持ちから花卉（かき）畑を公園として開放しています。
いまでは地元の人たちだけではなく、20万人という人々が観光に訪れるようになりました。

花見山公園の歴史

花見山公園の歴史として、福島県は養蚕が盛んなちいきでしたが、農家の阿部一郎さん宅も先代は養蚕を営んでいたそうです。
昭和初期になると養蚕景気も徐々に衰退していったといい、その頃、阿部さんの先代が山に生えている花木をうりに出すと、生花などでニーズがあることがわかったそうで、そのため雑木はやしだった、現在の花見山を開墾して花木を植えはじめたそうです。

桃源郷

福島の花見山公園が「桃源郷」と呼ばれる由縁としては、写真家の故・秋山庄太郎さんです。
花見山公園の素晴らしさを伝えるために「福島の桃源郷」として定着したので、秋山庄太郎さんが展覧会や写真集などで花見山公園を紹介すると、全国でその名前が知れ渡ったのでした。また、日本中のカメラマンから注目されたということです。

ふくしま花案内人

花見山公園では、お揃いのユニフォームを身にまとった方々が笑顔で迎えてくれます。
「ふくしま花案内人」のみなさんは、花の魅力や見どころ、福島の観光などをガイドしてくれます。

冬に咲く花

公園を色どる花としては12月から2月の「蝋梅・ろうばい）は、まだ雪が残る寒い時期に黄色い花を咲かせます。
花見山公園ではソシンロウバイも見ることができます。
サンシュユ（山茱萸）は花の季節としては３月です。
早春に黄色い小さな花をたくさん咲かせます。
別名はハルコガネバナ（春黄金花）という名前とアキサンゴ（秋珊瑚）という名前があります。
ロトウザクラ（魯桃桜）は桜ではなく、桃に近い品種のひとつだといわれていて、日露戦争から帰還した軍人がシベリアか中国東北部から持ち帰ったといわれています。

【所在地】福島県福島市渡利字岩崎町190