摩周湖 人気の観光旅行スポットや名所を都道府県別に紹介

摩周湖ブルー

北海道の観光地、摩周湖と聞くと大きな湖であって火山の噴火でできたカルデラ湖であるということは大抵の人なら知っているかもしれません。
また、湖の青さといったらかつては透明度でも世界一であったといわれます。
霧に覆われることも多く、その霧の合間からのぞく湖面の青さといえば「摩周ブルー」とも呼ばれ、神秘的な印象を与えたといいます。
「摩周ブルー」がどうして神秘的かというと、それはおいそれと湖に近づくことができないからです。
観光客は湖面に降りてそのブルーを確かめたいところでしょうが、これは展望台から眺めるだけしかできません。

特別保護地区

摩周湖全体が阿寒国立公園の特別保護地区になっており、そのためか、尾根以外には散策道路さえもありません。
言い替えると切り立った崖が多いために、道が作れないのが現状のようです。
摩周湖に無理して登ろうとすると、とても危険をともないます。
それは斜面から転落するとか、ヒグマに出くわすとか、あるいはボートで行こうとすると転覆の危険さえあります。

面積

摩周湖は湖面としては、海抜351m・周囲約20km・面積19.2平方キロメートル・最深211.4mで、湖の周囲としても300〜400mの絶壁に囲まれている湖です。
その斜度は平均45度というもので、これほどの険しい湖岸はほかにはないといわれており、かつては「霧の摩周湖」として歌にも歌われたくらいです。
注ぎ込むむ川もなければ出る川もないものを一定の水位を保った湖なのです。
その水の色はまるで「藍を流したかのよう」といわれ、人の心を捉えてはなさない摩周湖です。
カルデラはポルトガル語で「なべ」という意味があり、火山が噴火してできた湖で、その凹部分のことをいいます。
その部分に水が溜まってできたのが摩周湖なのです。
摩周湖がカルデラ湖であったという証拠に、海抜351mから急角度で立ち上がっている火口が見られ、その火口壁は150〜350mの高さにもおよびます。
深さとして、211.4という深さで、田沢湖・支笏湖・十和田湖・池田湖についで日本第５位の深さです。
どうしてその透明度が保てるのかということでは、それは川がないので不純物などが運び込まれないことが特徴でもあります。

3つの展望台

最近ではその透明度も少し懸念されていますが、人の侵入を拒みつづける湖としてその美しさや険しさ、神秘さが多くの人を魅了しているといえます。
湖面に簡単に近づけない湖の摩周湖には、３つの展望台があります。
まず、摩周温泉から近い第一展望台と川湯温泉から近い第３展望台、そして清里町側の裏摩周湖展望台です。
このうちよく利用されているのが第一展望台です。
ここからは、カムイヌプリと呼ばれる摩周岳や摩周湖の中島のカムイシュ、遠くそびえる斜里岳などじゅうぶんに楽しめます。
観光にはレストハウスもあって便利です。
ここでは、摩周湖と広大な約50万haという根釧台地が一望できます。
同じ展望台でも第三展望台から眺める摩周湖は男性的です。険しい顔になり、中島を間近に見れます。
摩周湖にえくぼのように浮かぶ島は、「カムイシュ」といってアイヌ語では「神となった老婆」を表します。
この島は実はもとの火山の頭頂部だったのです。
裏摩周展望台からは、比較的霧が少ない摩周湖を展望できるときが多いです。
そしてアイヌの人たちがカムイヌプリと呼んでいる摩周岳は神の山という意味があります。
第一展望台からは徒歩で約二時間30分と登っていけますが、きちんとした登山の用意が必要です。

【所在地】北海道川上郡弟子屈町 摩周湖