鞍馬寺(鞍馬山)
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鑑真の高弟鑑禎
鞍馬寺(くらまでら)は、京都府京都市左京区鞍馬本町にある寺で、1949年まで天台宗に属したが以降独立して鞍馬弘教総本山となっています。
山号は鞍馬山で、開基(創立者)は鑑真の高弟鑑禎(がんてい)とされています。
本尊は寺では「尊天」と称し、「尊天」とは毘沙門天王、千手観世音菩薩、護法魔王尊の三身一体の本尊であるといいます。
歴史
鞍馬弘教総本山で、770年(宝亀1)鑑真和上の高弟鑑禎上人が毘沙門天を本尊として奉安したのが起こりです。
平安時代は京都の北方守護の寺として信仰を集めました。
本殿金堂、多宝塔などは近年再建され、鉄筋コンクリート造りで、境内の「鞍馬山霊宝殿」の1階は山内の動植物、鉱物などを展示する自然科学博物苑展示室、2階は寺宝展観室と與謝野晶子の遺品を展示する與謝野記念室、3階は国宝の毘沙門天像などの仏像奉安室、宝物収蔵庫があります。
本殿裏から奥の院への山道に牛若丸の遺跡もあります。
鞍馬天狗
京都盆地の北に位置し、豊かな自然環境を残す鞍馬山の南斜面に位置しています。
鞍馬は牛若丸(源義経)が修行をした地として著名であり、能の「鞍馬天狗」でも知られます。
新西国十九番札所でもあります。
鞍馬蓋寺縁起
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寺に伝わる「鞍馬蓋寺縁起」(あんばがいじえんぎ)が草創縁起を伝えており、鑑真の高弟・鑑禎が宝亀元年(770年)に草庵を結び、毘沙門天を安置したのが始まりといいます。
鑑禎は、鑑真が唐から伴ってきた高弟8名のうちの最年少で、宝亀3年(772年)のある夜、鑑禎は霊夢を見、山城国の北方に霊山があると告げられます。
霊山を尋ねて出かけた鑑禎は、ある山の上方に宝の鞍を乗せた白馬の姿を見ます。
その山が鞍馬山でしたが、山に入った鑑禎は女形の鬼に襲われ殺されそうになるが、あわやという時、枯れ木が倒れてきて鬼はつぶされてしまったといいます。
翌朝になると、そこには毘沙門天の像があったので、鑑禎はこれを祀る一寺を建立したといいます。
大火災
鞍馬寺は大治元年(1126年)の火災をはじめとして、たびたび焼失しています。
江戸時代の文化9年(1812年)には一山炎上する大火災があり、近代に入って1945年(昭和20年)にも本殿などが焼失して、堂宇はいずれも新しいものですが、仏像などの文化財は豊富に伝えられています。
観光
観光ルートとして「与謝野夫妻の隠れ家コース」では、鞍馬を好んで訪れた与謝野晶子と寛の記念室や、鞍馬一帯の珍しい動植物などが展示されている自然科学博物館である鞍馬山霊宝殿などもコースになっています。
「鞍馬抜け道散策コース」では、鞍馬・貴船の多くの見所が点在する、鞍馬山抜け道散策コースで、鞍馬寺・貴船神社は、春は桜、秋は紅葉で有名です。
牛若丸出生の地
源義経ゆかりの地をたどれば、常徳寺-鞍馬寺-五条大橋鷹峯のふもと、牛若町にある常徳寺は牛若丸出生の地と伝えています。
近くの畑の中には産湯に使ったという井戸と胞衣塚があり、鞍馬寺にはゆかりの背くらべ石や源義経供養塔などがあります。
弁慶との出会いの場と伝えられる五条大橋東詰めにはかわいい稚児姿の像が立っています。
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所在地マップ
【所在地】京都府左京区鞍馬本町
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