薬師寺

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世界遺産

薬師寺(やくしじ)は、奈良県奈良市西ノ京町に所在する寺院であり、興福寺とともに法相宗の大本山である。
南都七大寺のひとつに数えられています。
本尊は薬師如来、開基(創立者)は天武天皇、道昭、義淵でです。
1998年(平成10年)に古都奈良の文化財の一部として、ユネスコより世界遺産に登録されています。
創建は「日本書紀」天武天皇9年(680年)11月12日条に、天武天皇が後の持統天皇である鵜野讃良(うののさらら)皇后の病気平癒を祈願して薬師寺の建立を発願し、百僧を得度(出家)させたとあります。

薬師三尊像

「薬師三尊像」は金堂に安置する、薬師寺の本尊で国宝に指定されています。
鳥時代後期(白鳳期)~奈良時代(7~8世紀)の作で、国宝指定名称は「銅造薬師如来及び両脇侍像 3躯」。
中尊は薬師如来、左脇侍(向かって右)に日光菩薩(にっこうぼさつ)、右脇侍に月光菩薩(がっこうぼさつ)を配しています。
像高は薬師如来254.7センチメートル、日光菩薩317.3センチメートル、月光菩薩315.3センチメートル。
日本の仏像彫刻が、中国・六朝や唐の影響を受けつつ、独自の古典様式を完成した7~8世紀の作品のなかでも最高傑作の1つとして古来名高いものです。
ほかにも国宝に指定されているものでは「東塔」「東院堂」「銅造聖観音立像」という像で、東院堂本尊で、像高約189センチの金堂薬師三尊像と同じく、飛鳥時代後期(白鳳期)~奈良時代の金銅仏の代表作の1つである像があります。
また、「木造僧形八幡神」「神功皇后」「仲津姫命坐像」は平安時代初期の作で、いずれも像高30数センチの小品で、薬師寺の鎮守八幡宮の神体として作られたものです。
日本の神像彫刻は仏像の影響を受けて作り始められたもので、薬師寺の三神像は日本の神像としては現存最古作の1つです。

奈良時代の絵画遺品

「麻布著色吉祥天像」は「金光明最勝王経」所説に基づき、吉祥悔過会(きちじょうけかえ)の本尊として制作されたもので、数少ない奈良時代の絵画遺品として貴重なものです。
頭部の背後に光背(後光)があることからこれが仏画であることがわかりますが、一見すると奈良時代の美人画のように見えます。
ほかにも「仏足石」は、大講堂内にあって、礼拝対象としての仏陀(釈迦)の足跡を刻んだ石です。
側面に長文の銘があり、黄書本実(きぶみのほんじつ)が唐で写し持ち帰った仏足跡を文室真人智努(ぶんやのまひとちぬ)が夫人の追善のために写させたものです。

仏足跡歌碑

「仏足跡歌碑」は大講堂内にあり、仏足石とともに伝来したものだが、元来一具のものであるかどうかは定かでないです。
高さ194cmの石碑に仏足跡を称える歌など21首の歌を万葉仮名で刻んでいます。
ここに刻まれた歌はいずれも通常の和歌より1句多い「五・七・五・七・七・七」の歌体になり、これを「仏足跡歌体」と称しています。
「絹本著色慈恩大師像」は 、中国法相宗の祖の肖像画で、国宝に指定されています。

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所在地マップ

【所在地】奈良県奈良市西ノ京町457

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