トンカラリン
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ピラミッドとの共通点
トンカラリンは、熊本県和水町にある隧道(トンネル)型遺構で、江田船山古墳(国の史跡)がある清原(せいばる)台地に位置し、全長は464.6メートル、自然の地隙や人工の石組暗渠で構成されています。
「トンカラリン」の名称は、穴に石を投げ込むと「とんからりん」という音が聞こえることからつけられたという説と、朝鮮語由来という説があります。
考古学者の吉村作治によりエジプトのピラミッドとの共通点もいくつか指摘されていて、石積みが布石積みという日本では珍しい工法であり、これはエジプトのピラミッドと同じものであるということです。
トンカラリンに関しては民間伝承もなく、排水路説、古代人の信仰遺跡説、道教由来説、古代朝鮮由来説などの諸説があるが、未だに定説はありません。
1975年5月にトンカラリンを訪れた作家の松本清張は、魏志倭人伝の一節からトンカラリンが邪馬台国の卑弥呼の鬼道であるとの説を唱え、この説の発表は、トンカラリンの存在が広く知られるきっかけとなっています。
未だ謎が多い
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江田船山古墳から続く台地東側斜面に構築されたトンネル遺構は、全長445.1mにわたって暗渠や地隙(地割れ)などで構成されているが、いつ誰が何のために造ったのかは未だに謎のままです。
見学するには、這うところもあるので、動きやすくて汚れてもよい服装と軍手、懐中電灯、膝当て、雨の後は長靴があればベストです。
最下部のタンタン落としという出水口から始まって最上部まで、トンカラリン全体は切石で構築されている。
トンネル内部は阿蘇凝灰石でできており人工的な石組み通路があります。
二つ目のトンネルは内部に7段の石段が組まれ、更に上部のトンネルは自然の地隙を利用していて、タンタン落としも全面切石で築かれ、大きさは大人が腰をかがめてやっと歩けるほどです。
大きな排水路のような切石面の上部には、小さい通水路のような穴があります。
何の目的でこんな穴を開けているのか全くわからないといいます。
最上部のトンネルは11石の4面切石の精巧な壁となっており、いずれのトンネルも切石の天井ふたがあって、上を埋め土が覆っています。
タンタン落としの石組法は、朝鮮半島の古代遺跡、あるいは沖縄の城跡などにも見られ、「卍構え」と呼ばれる石積み技法らしいです。
ここから、タンタン落としには朝鮮半島の技術を用いているといわれます。
周辺観光
周辺の人気観光地としては、「歴史公園 鞠智城」で大和朝廷が、築いた大宰府の防衛拠点で、肥後国でもっとも古い城があります。
城は米原台地を中心に築かれた、朝鮮式山城で、廃城の時期は不明です。
付近一帯に多数の礎石群が発見されています。
「史跡田原坂」は、植木町の西方、明治10年西南の役の激戦地で慰霊塔が建っています。
一帯は公園化され、春は桜・つつじの名所として知られ、資料館があります。
「長刀横穴装飾一号墳」は、県指定史跡で、トンカラリンの最下部の岩壁にあたります。
鍵を開けて扉を開けると遺跡の様子を確認することができます。
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所在地マップ
【所在地】熊本県和水町
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