猊鼻渓(げいびけい)
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砂鉄川沿いの渓谷
猊鼻渓(げいびけい)は岩手県一関市東山町にある砂鉄川沿いの渓谷です。
明治以前は絶対の秘境とされていましたが、1924年(大正14年)に名勝保存の指定を受けました。
同じ村に住んでいてもその処を知らない人もかなりあったといいます。
猊鼻渓(げいびけい)という仙境を隠したのは、旧藩時代にたまたま藩史など深勝に来るたびに市民が多くの労力を強いられていました。
その負担に耐えかねて風土記にも絵図画にもしなかったということがあります。
1775年には安永風土記には砂鉄川が「大原川」と記載されていますが、猊鼻渓(げいびけい)については記載されていません。
国の名所
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岩手県では最初1923年に国の名所に指定されています。
全長2kmで、高さ50mをこえる石灰岩の岸壁が連続して意tるところに奇岩や流れ落ちる滝が存在し、付近には同様に鍾乳洞も見られます。
猊鼻溪の名称の由来としては、峡谷出口近くに位置する、侵食された鍾乳石が獅子の鼻に似ているところから名ずけられたものです。
命名者
猊鼻溪は観光開拓の功労者である佐藤猊巌(さとうげいがん)という人や地元有志によって明治43年に命名されました。
猊鼻溪の周辺はかつては赤松など銘木の宝庫でした。
これを筏(いかだ)に乗せて砂鉄川から北上川へと流して運んでいたといいます。
その人たちのことを木流しといって、仕事の合間に食べた「木流し鍋」という伝統食があります。
それは鶏肉や大根、ゴボウなどを味噌で煮込んだものでした。
舟下り
舟下りの途中には、古桃渓といわれる平泉藤原の落人が住まう三十個ほどの集落があり、そこは水墨画のような名所ですが、そこでは砂鉄をとって暮らしていたといいます。
三好ヶ丘の対岸には、湧き水があってどんなときでも枯れたことのない湧き水で、少飛泉(しょうひせん)といって一杯飲むと3年若返るといわれています。
また、舟下りの船の首のところは平たく広いつくりになっていて、それは馬の産地の岩手ならではのもので、馬を乗り降りさせるためのものになり、馬渡し船から受け継がれたものでした。
船下りルートでは唄にも唄われるほど奇岩の数々を見ることができます。
朝日が水に反射して岩が鏡のように見える「鏡明岩」や5月下旬が花の見頃の「藤岩」川霧のときには、雲の中から浮き出るように見える「凌雲岩」幅5m、奥行30mの「毘沙門窟」岩がせり出てむかしは雨よけにしていた「あめよけの岩」などがあって、雨のあと滝のようになって夏は涼しい風が吹く「古桃渓」川霧が雲のように吐き出して見える「吐雲峰」夫婦岩としては男岩の「壮夫岩」などがあります。
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所在地マップ
【所在地】岩手県一関市東山町長坂町467
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